和歌山や南大阪で地産地消の家、
大工さんの手刻みで建てる木の家、
設備に頼らない、建築でできることを
考えて、信念をもって家づくりを
おこなっている、和秋建設の前田です。
ワールドカップ残念でした。
ベスト16で終わりましたが
日本代表の戦いには、沢山の勇気を
与えてもらいました。
PKに関しては、誰も責めることは
出来ないと思います。
胸を張って、日本に帰国してほしいと思います。
4年後に期待です。
本日の話は、シックハウスの話になります。
近年の住宅は、高気密化が進むにあたり
シックハウスの影響をうけて苦しんでいる人が私たちが
思っている以上にいることを
知りました。
新築3年目の家に住みたくても住めないと、
相談に来られ、現在施工中の現場で
解体からのスタートでした。
現在の家づくりは、沢山の建材や断熱材、接着剤等を
使用して建築します。シックハウス症候群対策として、
平成15年の建築基準法の改正で、建材材料などに
付けられることになった等級区分がF☆☆☆☆(フォースター)です。
その中でも健在メーカーの多くは安全性の高いF☆☆☆☆の取得を完了し、
発生リスクは減少していることも事実です。
シックハウス症候群とは建材や家具由来の化学物質、ダニ、カビ、
ハウスダスト等による住宅内の空気の汚染により発生する健康障害の総称です。
これらの原因物質のうち化学物質については「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」にて、
複数の揮発性有機化合物(VOC)が挙げられています。
また、学校保健安全法に基づく「学校環境衛生基準」においても、
化学物質について下記の6項目の基準が定められています。
1 ホルムアルデヒド
2 トルエン
3 キシレン
4 パラジクロロベンゼン
5 エチルベンゼン
6 スチレン
シックハウスに対しては国が決めている
基準なので私自身もF☆☆☆☆の材料を使っていたら
大丈夫だと思っていましたが。
問題がない人が大部分ですが
敏感に反応してしまい症状が出る人も少なくありません。
今回の施主様も3年前に新築するまでは何の問題も
なかったと聞いています。
引っ越し後 1カ月位で症状が出て借家に
移ったそうです。
その話を聞いたときは、胸が大変痛くなったのを
覚えています。
新築してから1カ月しか住んでいない建物を解体して
新しく建てるという、こちらとしては重い課題に
取り組みながら建築を進めてきました。
(屋根の下地は合板をやめて杉の無垢の15mmを使っています
室内壁は漆喰で仕上げ、収納の壁も杉板で接着剤を使わず
釘で止めています。
また天井は桧の羽目板です。)
出来るだけ合板を使用せず、大工さん、
木製建具屋さんに説明して接着剤も最低限の使用量で施工してもらっています。
(これから入れる畳も床はわらを使った本床で製作しています。
下足箱も杉の無垢板で製作しました。)
使う材料も、持って帰ってもらい 匂いの確認も何度も
して頂きました。
最大限の努力と工夫をして、現場に案内して
室内に入ってもらい、匂いや不快感がないかの
確認を何度も繰り返しました。
施主様から、感謝の言葉も
頂きましたが、最終6項目の測定も行い
無事に引っ越しして頂ければと願うばかりです。
今回の現場は私自身も試行錯誤の連続でしたが、
出来るだけのことを行い
新しい家に住んでもらいたいという一心で
建築してきました。
もう少しで完成です。
新しい生活を無事に迎えることができるよう
切に願いながら現場に向かう前田です。
昭和39年5月29日生まれ
一級建築士
一級施工管理技士
宅地建物取引士
和歌山県和歌山市生まれ
地産地消の考えのもと全国に誇れる資源の紀州材を環境に優しい自然乾燥で大工さんの手刻みにこだわり、家の中の空気がおいしいなと思える家づくりを行っています。