木造建築でもっとも重要な部材の一つが、柱、梁といった構造材です。今は構造材の加工も機械にお任せできる時代になりました。けれど、私たちは、これらの木材を自ら吟味し、手作業で加工することにこだわりぬいています。地元紀州で育った材を、紀州で生きてきた職人の手仕事で刻みます。効率主義の現在では、ほとんど見られなくなった「紀州材の手刻み」こそが、和秋建設の流儀です。

紀州材の手刻み

手刻み工法について

手刻み加工とは?

木材を建築に用いるには、当然のことながら、木と木をつなぐ必要があります。木をつなぐ、と一口に言っても簡単なことではありません。木の特性、癖を見極めて、どうつないだらいいのか。熟練の大工が、そうやって木と対話しながら、一本一本、手作業で継ぎ手・仕口を加工します。これが和秋建設の誇る手刻みです。

和秋建設の誇る手刻み

伝統技術を習得した大工だけができる技

木材は全て自然由来の素材ですから、一本一本の性質が異なります。熟練の大工は、用いる場所ごとに木材を見極めます。そして材料に墨を付け、鋸(のこぎり)や鑿(のみ)を使い、一本ずつ手作業で加工をします。熟練の手仕事は、機械加工以上の精度で、木と木を組み上げる「継ぎ手」「仕口」と呼ばれる加工を仕上げます。

「継ぎ手」「仕口」と呼ばれる加工

プレカット工法との違い

現代では、木材を工場で加工するプレカット工法が主流です。工場に頼めば指定した材料が加工済みで届くプレカットは、一見いいことばかりに見えますが、複雑な加工は熟練の大工には及びません。また、プレカットでは決まった加工以外はできないこともありますが、和秋建設の大工は、そうした加工もしっかりこなします。和秋建設はプレカットは使わずに、大工の手仕事にこだわっています。

プレカットは使わずに、大工の手仕事にこだわり
紀州材の手刻み

自社での刻み場

自社で加工する場所があることの利点

自社で加工場を持つことで、工程に合わせて最適な材を現場に届けることができるようになりました。また、住まい手さんに、手刻みの様子を見ていただくことができます。一本一本の材が、家のどの部分を担うのか、また、美しい木の目が完成後も見えるように、という配慮も間近で見ていただくことで、木の家により一層の愛着を持って暮らしていただける、そんなことを願っています。

自社で加工場

どういう作業がここで行われているか

納入された自然乾燥の紀州材は、和秋建設が信頼する生産者による間違いのないものですが、さらに目を利かせて、どの材をどの部分に使うのが良いかをしっかり吟味します。自然素材だからこそ避けられない、ねじれやまがりを調整しながら、一本ずつ丁寧に墨付けをし、手刻みで仕上げています。

どの材をどの部分に使うのが良いか
紀州材の手刻み
紀州材の手刻み
紀州材の手刻み

大工の手仕事を受け継ぎ、
次世代へ継承

こうした大工技術は、一朝一夕では身につきません。機械に委ねて技術を失ってしまったら、もう取り返しがつかない大切なものです。積み重ねた技術は、次の世代に引き継いでいく必要があります。失われつつある手仕事の技能を、日々の仕事を通じて次世代に残していくことも、和秋建設の使命だと考えています。

紀州材の手刻み
紀州材の手刻み

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