土潤溽暑 (つちうるおうてむしあつし)
暑いなぁ。気を付けてというのが挨拶がわりになる毎日です。
オリンピックに高校野球、熱いイベントが続きます。
こんなに暑くてもオシロイバナが可愛い赤と白の花をつけて、ギボウシも小さくて可憐な花をつけています。
施工集に事務所とリフォームの2軒UPしました。
写真をピックアップしながら始まりからお引渡しまでのことを思い出します。
それぞれにストーリーがあって色々なことをひとつずつクリアしてお施主さんの希望を形にする。
お引渡し後、住みごこちや使い勝手、感想などをお聞きすることがとても楽しみです。
Webサイトより初めてメッセージをいただいたのが2020年9月の後半。
お施主さんの娘さんより「祖父の家、築100年以上の家を残しながらリフォームできませんか」とお問合せいただきました。
お父さんとお母さんが週に2,3度畑をするのに通っていてできればここで泊まることができるようにリフォームしたいとのご要望でした。
今お住まいのところから車で約1時間。のどかな山間部
ホタルが飛び回る自然に囲まれた豊かなところです。
お母さんが生まれ育ったご実家
できるだけこのままの形で残したい
外になっている水回りを使い勝手のいいように
雨漏りが気になるので瓦をやり直したい
リフォームしてお孫さんたちも泊まれるようなスペースになれば
そんな思いを聞きながら使えるものはそのままに快適に過ごせるよう
設計士、大工さん、いろんな人が知恵を絞って最善となるように進めてくれます。
建具や襖は洗いをかけてゆがみやずれを調整して使えるところに
履物をはいて一旦外にでてのトイレ・お風呂・洗面は室内からそのまま行けるように
雨戸だけだった開口部にはサッシをいれました。
これで冬の寒さも格段にちがうはず。
夏休みにはお孫さんたちが来てにぎやかに
お父さんとお母さんは畑仕事のあと縁側で夕涼みしてのんびり過ごせる場所となったと思います。
今朝もテレビでしていましたが平屋が人気なようです。
先月お引渡しした平屋のびおハウスも反響がかなりあり驚きました。
6月は平屋のびおハウスをはじめ、古民家リフォームも事務所新築も平屋。
テイストはどれも全く違う方向性でした。
和秋建設では、平屋を建てたいというご相談は以前から結構多くて、実際は無理でも「平屋がいいなと思ってます」というお話は多いです。
和歌山という土地柄もあるかもしれません。
在宅時間が多くなっている今、家づくりに対する考え方や思いも変わってきて当然です。
在宅時間が長くて光熱費が増えたな
家で仕事をする機会が増えてスペースが必要
家族でも少しプライバシーを確保したいな
家での時間をもっと充実させたい
出かけるより家で楽しく過ごしたい
いろんな思いがあると思います。
同じ家に暮らす人でも思いは違うはず
情報もたくさんあり、選択肢が増えすぎて何を選べばいいのか、なにが自分たちにとって必要なのか
考えることもかなり増えているのも良し悪しで選択することが負担になるほどです。
家を建てたいという動機も時期も
その家でどんな暮らしがしたいか
想いはそれぞれですべて同じ人はいないと思います。
紀州材を使った木の家がメインではありますが、最近色々なお問い合わせが増えています。
受け継いだ建物を残したい
新規事業のための店舗リノベーション
セカンドハウスとしてのリフォーム
そんな思いを聞くのがとても楽しいです。
しっかりお聞きしながら、そこに住む人が心地よいと感じる家づくりを続けていきたいです。
梅雨に入って雨が続きます。粉河の古民家の改修工事の打ち合わせに行ってきました。
築年数は約100年くらいで終戦前後。今回改修予定の施主様のひいおじいさんが、
この建物にほれ込んで今の場所に移築してきたらしいです。
今後も自分たちまた息子さんたちと引き継いで、これからも100年住めるように
残せるものは残して改修してほしいという要望になっています。
2階の廊下から見える景色含め、かなり傷んでいる部分は有りますが何とか考えて住み継ぐお手伝いが出来たらと思います。
私自身も、何とか残してほしいと思う建物です。
今回は設計は、古民家改修などに特化してやられている大阪の今井健雄建築設計事務所の今井さんと共同で知恵を出し合いながらの仕事になります。
紀州熊野材の自然乾燥の材を使い、何とか生まれ変わるように頑張って進めていこうと思います
隣が母屋で改修するところは離れになります。
2階は2方向回廊廊下になっています。
縁側の手摺や天井の小舞天井が綺麗です。
小便器の床に置いてある汚垂れの焼き物渋いです。
いろいろ改修する現場を見ると昔の職人さんはすごいなと改めて思います。
時間を忘れて現場に見入ってしまいます。