和秋建設の前田です。
今回はどうして紀州材を使った家づくりを
はじめたのかのお話です。
38年前に建築の専門学校を卒業した私は当時
設計事務所に行くか、現場監督になって現場に出るか
悩んでいました。
ゆくさきに設計事務所に行くにしても
現場のことがわかっていたほうが
自分の力になるよという言葉を先輩にかけて
いただいて現場畑に進み
気が付けばずっと現場一筋で来ています。
当時バブルで住宅も大きい家を何件も経験させてもらいました。
鉄筋コンクリートの住宅や鉄骨の住宅など当時木造の住宅はほとんど
担当することなく現場で仕事をしていました。
そんな中、木造建築もやっていきたいなと思っていたところに
一冊の本に出合いました2002年ころだと思います
「木の家に住むことを勉強する本」
この本が私の人生を変えたといってもいいくらいの本です。
当時定価1980円で売っていたこの本 家と会社に2冊購入して
何回も読み返した記憶があります。
今でもアマゾンで購入できます。
またなぜ日本にこれだけの森林があり
木材に豊かな国なのに外材ばかり使っているのだろうか?
そんな疑問が生まれてきて不思議に思っていました。
その当時は国産材の割合は20%を割っていたと記憶しています
素朴に昔の人は
近くの山の木で家をつくっていました
同じ気候、風土で育った木材で
その同じ場所で建てるというのが一般的で
そのことによって山の循環ができ
職人さんの技の継承の循環もでき
職人の技術を生かし、その地域で作るのが
この本をバイブルにしている私の考え方です。
(和歌山の紀南地方の 紀州熊野木材の木材置き場です
那智勝浦にありちょくちょく足を運んでいます)
外材 集成材 プレカット
昔ながらのやりかたが、すたれていき
合理化の名のもと住宅のプレハブ化が進み
在来工法の木造住宅も手加工がプレカットに替わり
国産材で頼めば日にちがかかるのが
外材であればすぐ段取りでき値段も安いので
昔ながらのやり方が減ってきた現状があります。
(手刻みされた紀州材 屋根の垂木も杉で
野縁材や胴縁などもできるだけ細かい材も注文して
原木を無駄なくつかうことを考えています)
そんな中 建築士会の青年委員会のメンバーと話していたことが
ひょんな形で動き始めます。